日常の日常 [建築・街並]
最近週末の買い出しの時、なるべく通ったことのない道を選ぶようにしてるです。「ここに行くのはこのルート」的になんとなく決まっちゃってんだけど、あえての回り道。
まぁモンテレイにはこれと言って見るべき場所や建物もないので、工場とかの巨大物件や廃テイストを求めて街を彷徨ってるわけです。そっち方面は結構豊富だなんで。
そもそものほったらかし度が違うのか荒れ具合は日本の2・3段階上で秀逸。木造廃屋にありがちなゴミそのもの感もなく、「ボロい、しかし現役」がナイスバランス。
ここに無いものを数えるのではなく、在るものから心惹かれる佇まいを探しだす。手法を変えつつ飽きるまで(かなり飽きてるけど)なんとか続けてみるや。
まぁモンテレイにはこれと言って見るべき場所や建物もないので、工場とかの巨大物件や廃テイストを求めて街を彷徨ってるわけです。そっち方面は結構豊富だなんで。
そもそものほったらかし度が違うのか荒れ具合は日本の2・3段階上で秀逸。木造廃屋にありがちなゴミそのもの感もなく、「ボロい、しかし現役」がナイスバランス。
ここに無いものを数えるのではなく、在るものから心惹かれる佇まいを探しだす。手法を変えつつ飽きるまで(かなり飽きてるけど)なんとか続けてみるや。
鉄の城 [建築・街並]
かつて鉄で栄えたモンテレイ。地場産業としてはおそらく衰退期の今も、街にはいくつか製鉄所が残ってる。これはうちから比較的近い工場。敷地はすんげえ広くて、威容を誇る溶鉱炉は遠巻きに眺めるのみ。
工場裏手の佇まいもイカシテル。錆色のフェンス、並走する引き込み線、煤けた倉庫。メヒコにありがちの「荒れた感」がプラスに作用。時折車は通るものの人影もなく、夕方になると一層の寂寥感にぐっと来る。つまらん街だけども荒れた景色は掃いて捨てるほど、これはコレで一つの魅力。
工場裏手の佇まいもイカシテル。錆色のフェンス、並走する引き込み線、煤けた倉庫。メヒコにありがちの「荒れた感」がプラスに作用。時折車は通るものの人影もなく、夕方になると一層の寂寥感にぐっと来る。つまらん街だけども荒れた景色は掃いて捨てるほど、これはコレで一つの魅力。
鉄公園 [建築・街並]
予告通り初めての場所に行ってきました。Parque Fundidoraつー公園で、まぁ地元では有名な場所。前から知ってたんだけど、いつでも行けるつー安心感から足を運んでいませんでしたのです。街中から運河を船に乗っても行けるんだが、その運河周りはなんつーかテーマパーク色が強いので普通に地上からアプローチ。メヒコ標準を逸脱した超良好管理で、有りがちな荒廃感はゼロ。花の植替えも頻繁にしてるらしくて、運河を渡る爽やかな5月の風にそこはかとなく漂うコヤシ臭。
かつて鉄鋼業で栄えたモンテレイ、そのシンボルと言われていた巨大溶鉱炉がミュージアムとして公開されてます。煉瓦造りの倉庫群はギャラリーに。広い園内に散在する煙突やガントリークレーンはオブジェのよう。
今回の主目的はギャラリー。最初に入った展示がアレ?て感じだったけど、他は結構面白かったです。
仄暗い展示室に浮かぶ光の文字。ビデオインスタレーションは吊るされたスクリーンに。モニターで見ても面白くないけど空間投影された映像はいい感じ。ワイヤーメッシュにカーネーションの生花、だったもの。銀色のケーブルタイ(せんべい袋の口とか閉じるアレね)。安っぺえ素材で意外なほど詩的な表現。プラスチックのコンテナを積み上げただけの作品。ダサ、と思ったら仕掛けが。中を水が流れ落ちてる・・・音を見せる作品でした。「肉団子を踏まないでください。すごくいいやつらなんで」かわゆス。お面の壁にジャングル大帝。妖しげに照らし出される鉄の柱と煉瓦の壁。鏡に映る自分も作品の一部。
空間に助けられてる部分も大きいと思うけど楽しめたす。
そして、溶鉱炉。現役を退いたとはいえ圧倒的な量感と質感。こういう産業遺構は歴史遺産とはまた一味違ったリアリティがあって好き。上に昇ってキャットウォークを歩けます。高所恐怖症の人にはキビシイかもね。
炉の底からの見上げ・・・貞子の気分。
モンテレイとは言えまだまだ見るべき場所あるかもな。しばらくは地元お出かけモード再開だ。
かつて鉄鋼業で栄えたモンテレイ、そのシンボルと言われていた巨大溶鉱炉がミュージアムとして公開されてます。煉瓦造りの倉庫群はギャラリーに。広い園内に散在する煙突やガントリークレーンはオブジェのよう。
今回の主目的はギャラリー。最初に入った展示がアレ?て感じだったけど、他は結構面白かったです。
仄暗い展示室に浮かぶ光の文字。ビデオインスタレーションは吊るされたスクリーンに。モニターで見ても面白くないけど空間投影された映像はいい感じ。ワイヤーメッシュにカーネーションの生花、だったもの。銀色のケーブルタイ(せんべい袋の口とか閉じるアレね)。安っぺえ素材で意外なほど詩的な表現。プラスチックのコンテナを積み上げただけの作品。ダサ、と思ったら仕掛けが。中を水が流れ落ちてる・・・音を見せる作品でした。「肉団子を踏まないでください。すごくいいやつらなんで」かわゆス。お面の壁にジャングル大帝。妖しげに照らし出される鉄の柱と煉瓦の壁。鏡に映る自分も作品の一部。
空間に助けられてる部分も大きいと思うけど楽しめたす。
そして、溶鉱炉。現役を退いたとはいえ圧倒的な量感と質感。こういう産業遺構は歴史遺産とはまた一味違ったリアリティがあって好き。上に昇ってキャットウォークを歩けます。高所恐怖症の人にはキビシイかもね。
炉の底からの見上げ・・・貞子の気分。
モンテレイとは言えまだまだ見るべき場所あるかもな。しばらくは地元お出かけモード再開だ。
T駅の謎 [建築・街並]
比較的最近、多分3か月前位に気が付いたんだけど、発見した時には軽い衝撃を受けました。東京駅の赤レンガ駅舎は左右対称ではありません。
「そんなの知ってるよーぅ、南口のホテル部分が長いんでしょ?」
とか思った人ブー。ハズレ。もっと普通に、正面から必ず目に入る部分が対称じゃないんだす。よく見てみましょう。クリック・クリック正面の皇室専用口左側にだけ中央改札口がありますね。しかしここで言う非対称はコレじゃありません。中央から南北のドームに伸びる両翼。壁面にリズムを与えるピラスターと窓の列。それを2分する搭・・・
な?塔の左右の窓列の数がシンメトリーじゃないんだす。北塔:左6・右7。南塔:左6・右7。つまりトータルの窓列はどちらも13列なんだけど塔が南北とも左寄りなんだわ。ぱっと見中々気が付かないし、気付いた後も何度も確認して数えちゃったや。みんな知ってるのかな?と思ってぐぐってみましたら、1件ブログに同じことを書いてる方が居りましたが意外と知られてない様子。受験の時、建築写生で東京駅描いてれば30年前に気付いてたんだけどねぇ・・・。
辰野先生は国の表玄関たる中央ステーションの顔に、如何なる謎を仕掛けられたのか・・・お聞きしてみたいものです。
「そんなの知ってるよーぅ、南口のホテル部分が長いんでしょ?」
とか思った人ブー。ハズレ。もっと普通に、正面から必ず目に入る部分が対称じゃないんだす。よく見てみましょう。クリック・クリック正面の皇室専用口左側にだけ中央改札口がありますね。しかしここで言う非対称はコレじゃありません。中央から南北のドームに伸びる両翼。壁面にリズムを与えるピラスターと窓の列。それを2分する搭・・・
な?塔の左右の窓列の数がシンメトリーじゃないんだす。北塔:左6・右7。南塔:左6・右7。つまりトータルの窓列はどちらも13列なんだけど塔が南北とも左寄りなんだわ。ぱっと見中々気が付かないし、気付いた後も何度も確認して数えちゃったや。みんな知ってるのかな?と思ってぐぐってみましたら、1件ブログに同じことを書いてる方が居りましたが意外と知られてない様子。受験の時、建築写生で東京駅描いてれば30年前に気付いてたんだけどねぇ・・・。
辰野先生は国の表玄関たる中央ステーションの顔に、如何なる謎を仕掛けられたのか・・・お聞きしてみたいものです。
おんぼろホテル [建築・街並]
セントロへ向かう道沿いに、うち捨てられたように佇む古いビル。2階以上は空室だけど1階は現役使用中。こーゆー使い方多いよメヒコじゃ。よく見りゃ窓周りのディテールとか結構凝ってたりする。半ば朽ちた風合いを残しつつちょいとリノベすりゃ生き返るなーと思う。
こんな味のある物件でレストラン+ラウンジ+ギャラリー併設ホテルとかやりたいな。屋上にはもつろんビアガー。
こんな味のある物件でレストラン+ラウンジ+ギャラリー併設ホテルとかやりたいな。屋上にはもつろんビアガー。
大晦日(旧) [建築・街並]
少々飽き気味だけど久しぶりに日曜の街歩きに出てみた。しかしツマラン街だなモンテレイは。まだまだしばらくここに居るかと思うと何か暇つぶし考えにゃいかんな。連休があれば国内小旅行とか行けるけど単に日曜休みだけじゃそれもままならんしな。ブ國ん時みたく現地の友達できれば楽しいのに全然できんな今回は。もっと出歩かなくちゃダメかな。
散歩途中ビルの屋上に勝手に上ってみた。したら危うく締め出されそうになった。鉄の扉をノックし続けて開放されたけど軽く怒られた。ゴメンよ、単に少し高いところから街を見たかったんだよ。
散歩途中ビルの屋上に勝手に上ってみた。したら危うく締め出されそうになった。鉄の扉をノックし続けて開放されたけど軽く怒られた。ゴメンよ、単に少し高いところから街を見たかったんだよ。
ゴシック・ロマンス [建築・街並]
低い空に突き刺さるように建っているあの塔が以前から気になってた・・・
塔と言えば幽閉。囚われの姫君や大公、もしくは革命家。蒼白い頬は痩け目の下にはくま、小さな窓から僅かに見える空を呪うばかり・・・間違ってもデヴや小麦色の健康体じゃぁいけません。
そんな引きこもりさんたちの暮らし向きを訪ねてメトロで1駅、路地を曲がるといきなりあっけらかんとした姿が現れます。
んー・・・順光だとイマイチゴシック感に欠ける。二十面相よりキティとかテンシネコが顔出しそう。
しかし裏に廻って逆光になると、一変、石の壁に封じられた暗い念が滲み出してくるのです。うつろな楼内に棲む黒い鳥の鋭い鳴き声は、ここが確かに「その場所」である事を告げて・・・
単なる給水塔に過ぎないけど、あえてダークな物語を捏造したくなるそんな物件す。
来週はあの、地上の軍艦島だ!
塔と言えば幽閉。囚われの姫君や大公、もしくは革命家。蒼白い頬は痩け目の下にはくま、小さな窓から僅かに見える空を呪うばかり・・・間違ってもデヴや小麦色の健康体じゃぁいけません。
そんな引きこもりさんたちの暮らし向きを訪ねてメトロで1駅、路地を曲がるといきなりあっけらかんとした姿が現れます。
んー・・・順光だとイマイチゴシック感に欠ける。二十面相よりキティとかテンシネコが顔出しそう。
しかし裏に廻って逆光になると、一変、石の壁に封じられた暗い念が滲み出してくるのです。うつろな楼内に棲む黒い鳥の鋭い鳴き声は、ここが確かに「その場所」である事を告げて・・・
単なる給水塔に過ぎないけど、あえてダークな物語を捏造したくなるそんな物件す。
来週はあの、地上の軍艦島だ!
I Love Tokyo [建築・街並]
今、東京駅丸の内口駅舎の保存・復元工事が行われている。戦災で失われた南北の大ドームと3階部分を竣工当時の姿に戻すもの。どの程度進んでるのか見に行ってみた。
駅舎は仮囲いに覆われていて全貌は分からないけど、ドームは既に出来上がっているので先端が見えている。
復元された3階屋根の野地板も見える。21世紀の世の中にあってもスレート屋根の下地は木。
復元前の姿を見慣れているので違和感はなかったけど、立面図で見れば差は歴然。風格がまるで違います。日本一の煉瓦建築が復元され、日本一の駅前広場になること間違いなし。辰野先生もさぞお慶びのことでしょう。来年の竣工が楽しみ。
んで、この様子を新丸ビルから見たんすけど、2007年に竣工してるのに初めて入るんです。もーなんてーの?自分が田舎もんの気分。てか、やっぱ東京ってすごいわ。レストランフロアのDJブースやルーフテラスに思わず「いやーNYっぽいなー・・・」と口に出して、【おしゃれなメトロポリス=NY】て括りも我ながら田舎っぺえと反省。
東京駅周りは駅ナカ・駅ソト含めて大改造。まだチェックしてないけど大層な盛況ぶりらしい。次に帰国したら一日くらいは東京駅の中で遊んでもいいかも。
続いて日本橋散策。COREDO室町のにんべんで1杯¥100のかつおだし、かつお+こんぶだしを頂く。先ずはそのまま味見。ほうほう、これがかつおだけ、こっちがこんぶ入りね、とひとしきり納得した後で塩少々を加え賞味。まいう。
室町周辺はまだまだヒューマンスケールの路地が残ってる。木造の建物や低層のビルに旨そげな飲食店が並ぶ様子は次回帰国への期待が高まろうというもの。休日に行くといい具合にすいてて尚可。
東京は楽しい。やっぱ新宿以外の街にも行かなきゃね。
駅舎は仮囲いに覆われていて全貌は分からないけど、ドームは既に出来上がっているので先端が見えている。
復元された3階屋根の野地板も見える。21世紀の世の中にあってもスレート屋根の下地は木。
復元前の姿を見慣れているので違和感はなかったけど、立面図で見れば差は歴然。風格がまるで違います。日本一の煉瓦建築が復元され、日本一の駅前広場になること間違いなし。辰野先生もさぞお慶びのことでしょう。来年の竣工が楽しみ。
んで、この様子を新丸ビルから見たんすけど、2007年に竣工してるのに初めて入るんです。もーなんてーの?自分が田舎もんの気分。てか、やっぱ東京ってすごいわ。レストランフロアのDJブースやルーフテラスに思わず「いやーNYっぽいなー・・・」と口に出して、【おしゃれなメトロポリス=NY】て括りも我ながら田舎っぺえと反省。
東京駅周りは駅ナカ・駅ソト含めて大改造。まだチェックしてないけど大層な盛況ぶりらしい。次に帰国したら一日くらいは東京駅の中で遊んでもいいかも。
続いて日本橋散策。COREDO室町のにんべんで1杯¥100のかつおだし、かつお+こんぶだしを頂く。先ずはそのまま味見。ほうほう、これがかつおだけ、こっちがこんぶ入りね、とひとしきり納得した後で塩少々を加え賞味。まいう。
室町周辺はまだまだヒューマンスケールの路地が残ってる。木造の建物や低層のビルに旨そげな飲食店が並ぶ様子は次回帰国への期待が高まろうというもの。休日に行くといい具合にすいてて尚可。
東京は楽しい。やっぱ新宿以外の街にも行かなきゃね。