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緑のエデン 其ノ壹 [旅]

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その場所の写真を初めて見たのは2年くらい前。Las Pozas。密林に溺れているような、この場所はいったい何なのか?歴史的建造物の廃墟?にしては様式が定まらない独自色の強い造形。
イギリス人のシュルレアリストEdward Jamesが造った庭園跡で、Pueblo MágicoのXilitraという村に有ると知る。

いつか訪ねようと思いつつ、かなり辺鄙な場所なので機会を見計らってた。帰国が迫り一念発起。バスでも行けるがこの際自前で運転して行くことに。朝9時半に出発して午後4時ヒリトラ村到着。遠い…すごい僻地。

[ Las Pozas ⇒ ] 心もとない案内板にしたがって山道を進めば石ころだらけの道には路駐の車列。宿がなかなか取れないので予想はしてたけど、そこそこ人が来る場所みたい。San Juan Parangaricutiroもそうだったけどメヒコで僻地ってのはあまりお出かけの障害にならないらしい。

運よく待つ事無く駐車場を確保。露店が建ち並ぶ小道を下ると立ちふさがるような緑に忽然と現れる楼閣。
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のっけからの異界で足もとには日常をまとった普通の人々。入場はICチップ内臓ブレスレットで想像以上のインテリジェント管理。隣にあるパラレルワールド、現世と地続きのファンタジア。

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門を潜ると水気を含んだ空気が重たく肌に絡みつく。流れの早い川で水にあそぶ子供たち大人たち。
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はるか昔からそこに在るかのような佇まい。
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庭園へのゆるやかな坂の傍には石の蛇が首をもたげ、コンクリートの花が咲く。
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木々の隙間を縫う細い橋は彼岸と此岸のの分岐点。
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次々現れる特異な意匠。庭の主をここまで突き動かしたものは何だったんだろう。
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それぞれの形は深い緑を切り取る額縁、架空の神話の舞台装置。
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いつかどこかに存在していたかもしれない文明の遺跡。主のいない王国は苔の下で静かに過去の夢を見ているけれど、いずれすべて緑に飲み込まれ消えていく…想起されるはかなく美しい物語。
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実際は普通に観光地だし週末ともなれば人も多い。とはいえ山奥の小さな村という立地と庭そのものの際立った存在感、更には濃密な湿り気を帯びた空気がフィルターになって目の前の風景を少し違ったものに見せてくれるというか。
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6時間半かけてでも来たかいはあり。
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