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おセンチメートル [日記]

第二次メヒコ生活も残すところ10日ほど。振り返ってみれば…それほど大したことの無い日々でした。
色々旅行はしたと思ってたけど改めて検証すると限られた場所しか行ってないもんだな。まだまだ行ってみたいところあったんだけどね。
いざ離れるとなるとちょっと名残惜しい気持ちとか出てくるんだないつも。慣れ親しんで皮膚感覚の一部みたいになっているものから無理やり脱皮を促されると言うか。ま、その選択は自分でしてるんだけどね。
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でも決めた事だから前向きに。オレには未来しか無いのだ。過去は過去で忘れはしないけど。
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Pueblo Mágico [旅]

さてヒリトラ。イラプアトから386km。往路は道を間違えたので401kmも走ってしまったがいずれにせよ遠い。
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どのくらい遠いかと言えば北新宿から利賀村(中央道・長野道経由北アルプス越え364km)より遠いのだ。びつくり。予め知ってたらくじけたかもってくらい遠い。
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Google予測の6時間前後てのは結構当たってた。高速でいくらとばして時間稼いでも全行程のほぼ半分が山。峠に入ってからくねくね道を50km/h位で延々3時間以上、なんかの罰ゲームじゃね?て言いたくなるぐらい。
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ようやく着いた村は想像以上に小さい。
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こんな小っせえ村に宿が20軒以上あって、それが連日埋まってるのだからまったくJames様々だ。
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中でも何度もメールして全然空きが無かったPosada El CastilloはJamesゆかりの家らしい(復習)。
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それを知るとやっぱり泊まってみたかったな。

村のセントロにはこじんまりした教会と広場。
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周りにはカフェもレストランもコンビニだってある。
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この規模の集落にしては立派なもん。
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今回の宿は広場から徒歩2分と好立地。シャワー浴びたらまずはビール!!!
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広場のすぐ横の店。
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これが捨てたもんじゃないイキフンなんだ。
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この手の田舎風インテリアはメヒコの大得意分野、お家芸て感じ。
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queso flameado(溶かしチーズ)をつまみにINDIOを2本。
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超長時間ドライブ+エデン探訪の疲れを心地よくリリース。
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車を降りて酒が飲めるしあわせぷっはー。

夕暮れ時の村をひと回り。
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本当に小さい。夕飯処をチェックしつつぷらぷら歩いて一旦宿に戻る。
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蚊が結構多いんでGパン長袖に着替えて今度は夕飯に。宿が近いとこういことがめんどくさくなくていいな。さっきの店と同じ通りのレストランへ。
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赤のグラスと生ハムのブルスケッタとカプレーゼ。ホントは郷土色豊かなもんでも食えばいいんだけど、飯メインの旅じゃないんで今回はこだわり無し。
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ひとしきりくつろぎ、昼間のエデンを反芻。
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旅先のこういう時間はいいな。

食事のあとは夜散歩。
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弱ーい雨が路面を濡らして石畳が柔らかく光る。
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広場を離れると人通りもまばら。
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静かな村だ。
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そうこうしてるとすぐ10時過ぎ。疲れたし明日もあるしで11時には就寝。
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広場では週末のど自慢大会やってたよ。

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翌朝は7時起床。走りに出るか?と考えたけど、急な坂ばっかなのでやめた。
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エデン開園9時までは市場を冷やかしつつ、朝飯とも言えない程度の買い食い。
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この地獄の大鍋でぐらぐら煮た豚肉を、ホンの味見程度売ってもらいました。
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tripaというようだけど、まぁモツを含む色んな部分のごった煮だな。あとタマレ。

村は尾根にあって、エデンは谷一つ挟んだ向かいの山の中ほど。
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20~30分程度なので散歩がてら歩く。谷へ下りる道はすごい急勾配。この坂を歩いて上ってくる地元の人が結構いて、山里暮らしも楽じゃないね。

帰りは別のもう少し緩い坂を、こいつらをお供に歩きました。
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はなぐま?も見れたしいがっだ。
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こんな感じの鄙びた村々がPueblos Mágicos
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日帰りとか1泊でふらっと訪ねるのにはいい感じのところだけど、エデンとセットじゃなきゃ片道6時間は絶対来ないな。
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緑のエデン 其ノ弐 [旅]

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日曜も朝から夢の庭を訪ねる。早朝とは言えない9時開園なので門の前には20人ほどの行列。この程度なら中で込み合うことも無いだろう。
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朝の太陽は少し低い位置から射して濃い影を作る。物の輪郭がくっきりして、正面の門は要塞のように背後の森から浮かび上がって見えた。別名Castillo Surrealista (シュルレアリスト城)も納得。

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できれば人少なめな状態で思う存分浸りたい。気持ち足早に先に進む。昨日も感じたけどこの場所の空気は水分量がすごい。
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潤いなんてものでなく、ほとんど「ずっしり」というぐらいの湿り気を含んでいる。
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土も植物も大量の水を蓄えているはず。
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目を向ける先々にちりばめられた意味ありげな物たち。
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脈絡無さそうに見えてきっと全体を貫く物語での役割があるんだろう。
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幻の園に咲く花々。
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窪地に横たわるのは目と鼻。シュルレアリストは目がお気に入り。

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ひときわ主の執着を感じさせるものは階段。
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昇っては降りる、繰り返される永久運動。
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空へと伸びるどこにも到達しない螺旋。
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ただ緑に対峙する場所

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蝶がゆっくり翅をひろげては閉じて、飛びたつための準備をしていた。ここは蝶の種類が多い。軽やかに空を舞う様子は精霊の化身のようで、目に見えないものを可視化してくれる存在のように思うことがある。
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普段スピリチュアルなものと無縁だし本当の意味では信じてはいない。それでも深い緑や水を帯びた空気に包まれていると、土地の気や精霊の存在を信じたい気持ちも。
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ま、虫ですが。

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水音をたどって谷へ下り川を遡ると滝があった。
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Edward Jamesがこの地を選んだ理由はこれなんじゃないかと思う。幻の楽園を探してこの滝に出会ったら、ここがその場所だと確信しただろう。
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そして始まりの水を称える神殿を築いた。
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旅の前はなるべく最低限の情報しか入れないようにしている。あまり前知識を得ると現場ではその確認にばかり意識がいってしまいそうなので。だから復習はかかせない。見逃しを発見して後悔することもあるけど。
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Edward Jamesは1984年まで生きていたらしい。庭の建設は1949年からと思いのほか最近の話で、亡くなるまで続けていたようだ。
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敷地面積32ha、総工費 $5million。規模も金額も桁違いだが、世界各地の珍物件製作者と基本は同じ「逝っちゃった」スピリット。
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1人のおっさんが地上にエデンの園を作ろうと思い立ち、半生を費やして挑んだ夢の具現とその残滓。
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かっけえなぁ…
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緑のエデン 其ノ壹 [旅]

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その場所の写真を初めて見たのは2年くらい前。Las Pozas。密林に溺れているような、この場所はいったい何なのか?歴史的建造物の廃墟?にしては様式が定まらない独自色の強い造形。
イギリス人のシュルレアリストEdward Jamesが造った庭園跡で、Pueblo MágicoのXilitraという村に有ると知る。

いつか訪ねようと思いつつ、かなり辺鄙な場所なので機会を見計らってた。帰国が迫り一念発起。バスでも行けるがこの際自前で運転して行くことに。朝9時半に出発して午後4時ヒリトラ村到着。遠い…すごい僻地。

[ Las Pozas ⇒ ] 心もとない案内板にしたがって山道を進めば石ころだらけの道には路駐の車列。宿がなかなか取れないので予想はしてたけど、そこそこ人が来る場所みたい。San Juan Parangaricutiroもそうだったけどメヒコで僻地ってのはあまりお出かけの障害にならないらしい。

運よく待つ事無く駐車場を確保。露店が建ち並ぶ小道を下ると立ちふさがるような緑に忽然と現れる楼閣。
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のっけからの異界で足もとには日常をまとった普通の人々。入場はICチップ内臓ブレスレットで想像以上のインテリジェント管理。隣にあるパラレルワールド、現世と地続きのファンタジア。

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門を潜ると水気を含んだ空気が重たく肌に絡みつく。流れの早い川で水にあそぶ子供たち大人たち。
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はるか昔からそこに在るかのような佇まい。
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庭園へのゆるやかな坂の傍には石の蛇が首をもたげ、コンクリートの花が咲く。
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木々の隙間を縫う細い橋は彼岸と此岸のの分岐点。
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次々現れる特異な意匠。庭の主をここまで突き動かしたものは何だったんだろう。
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それぞれの形は深い緑を切り取る額縁、架空の神話の舞台装置。
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いつかどこかに存在していたかもしれない文明の遺跡。主のいない王国は苔の下で静かに過去の夢を見ているけれど、いずれすべて緑に飲み込まれ消えていく…想起されるはかなく美しい物語。
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実際は普通に観光地だし週末ともなれば人も多い。とはいえ山奥の小さな村という立地と庭そのものの際立った存在感、更には濃密な湿り気を帯びた空気がフィルターになって目の前の風景を少し違ったものに見せてくれるというか。
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6時間半かけてでも来たかいはあり。
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走る [日記]

意識して走るようになってどのくらいだろう。禁煙したあとなのは確かだ。2005年9月に禁煙した。06年のソフィアでは週4回くらいジムでウォーキング1時間、週1は路上を走るようになったと記憶してる。煙草をやめたあと体重が激増したので、減量のために始めたわけだけど。

当り前だけどランニングマシンが楽しいと思ったことはない。モニターのミュージックビデオが唯一の慰めで、なんとか早く時間が過ぎないかとばかり考えてた。一転、街を走るのは最初から楽しみを感じてたと思う。異国の地を走るのは要は観光だし。

ソフィアの真冬は路面に雪が凍結して危険だし、そもそもとても外に出られる気温じゃない。たぶん3月頃始めたんだと思う。毎回違うコースを行き当たりばったりで選んで、ただただ走ってた。街はそれなりに起伏があって、市街地、公園、緑地、それに大好きなトラムと、風景も楽しかったな。

帰国してしばらくはまた減量のため、「走るより速歩が体脂肪燃焼には効果的」との情報に基づいてウォーキングしてた。神田川沿いの遊歩道をコースに組み入れたのが06年春。歩くのがawkwardに感じるようになったのはすぐ。歩いて汗かいたって全然、まったく、これっぽっちも爽快感ないし。

減量なんてどうでもいいと、走りに切り替えたのが06年初夏。走ることが好きなんだと自覚した。

ということはランナー歴まだたったの10年。日常的、習慣的に走っているし、旅先での観光ランは、今はほとんど旅行の目的。でもこのまま惰性のように走るのもつまらないかなとも感じている。10年続けたことだしもう少し上のステージを目指したい。呼吸やペース、フォームを整えて、計画的に練習して、距離を伸ばして、時期を決めてレースに出る。

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やる。この上なく平凡な目標だけど。
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