Mi viaje a Latinoamérica nº19, Isla de Pascua-2, 17 jul. 2014

2日目の朝、弱い雨が降っている。まずは朝食、一応温かい物を出してくれるのだ。

まかないのセニョーラが話し好きで、やれどこそこへ行けーだの、島に◯◯さんて日本人がいてねーだの、自分は島出身じゃなくて移住して来たんだーだの。

出掛ける頃には雨は上がった。まずは宿の近くにある考古学博物館。

ロビーに野良わんこが居ます。

島は太平洋を米大陸に向かって移動していて、最終的には南米大陸に沿って走るチリ海溝に沈んでしまうようです。

モアイの目。目が入ることで霊力(マナ)が宿るという最重要パーツ。

環状列石…ペットのお墓くらいのサイズ感。基礎的な情報も入手したことだし、今日はガッツリ行ってみよう！

国立公園の入園チケットを求めて島の南にある公園事務所まで海岸をドライブ。急ぐわけでもないのでゆっくり風を感じながら走る。チケット買ったら事務所のすぐそばにあるアナ(洞窟)・カイ(食べる)・タンガタ(人)という海に開けた洞窟を訪ねてみた。別に入場のチェックとかは無いのね。

ここで儀礼的に食人が行われていたとか。天井に鳥人の絵が描いてあるという話で、ずいぶん探したけど判らなかった。

次の目的地プナ・パウは島の内陸にある。

ゆるやかな丘陵と牧草地の連なりは北海道に似てなくもない。

すれ違う車も少なく、空港に降り立った観光客はいったいどこへ行ってるのか疑問に思うほど遺跡にも人はまばら。その分堪能できていいんだけどね。

ここはモアイの頭に乗っかってる赤い帽子とも髷とも言われるプカオの切り出し場。島中のプカオがここから運ばれたらしいよ。

ほぼ800年にわたり作り続けられたモアイ、部族ごとに作ってたらしいけど本体もプカオも切り出し場は限定的。てことは製造の専門家集団が居て、各部族から受注してたんだろうか。

続いてやはり内陸のアフ・アビキ。

アフというのはモアイの立つ祭壇のことで、立像より神聖視されていたらしい。

海を望む高台の緩やかな斜面に、虚空の目で水平線を見つめる7人。マナの宿る目で敵の来る方角に睨みを利かせてたのかな。

部族間の対立が激しくなった17世紀以降はお互いのモアイを倒し合ったので、現在直立してるものはほぼ復元のようです。目がないのも抗争時に破壊されたからだとか。

最後に島の北にあるプラヤ・デ・アナケナに。

ここのアフ・ナウナウは、珍しくプカオを乗せたモアイ。

モアイの前面はそれぞれの顔に人となりを感じぬこともないけど、後ろ姿はそれこそ「背中に人生を」て感じでグッと来る。

「海を見つめて立つ」というのは何か物語を感じさせるけど、「海を背に立つ」の方が視覚的にはドラマチック。

思いおこせばイースター島に興味を持ったきっかけは小学校の頃に観たゲゲゲの鬼太郎のエピソードかも。この地にたどり着くまで40年掛かりました。

子供の頃から憧れた絶海の孤島で沈みゆく陽の中飲むビール。これ以上の自由、これ以上の幸せってあるんだろうか。

日没の瞬間は海岸で。

寂寥感とあたたかな想いが交錯する昼と夜の境い目。

誰も知らないけど、自分は今確かにここに居るんだよ…