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Año Nuevo 2017 [日記]

てか、2017年。すでに成人式も過ぎた。
なんかもうラオ飽きまくってるんですが。見るものやること少なし…そもそも己のエクスプロレーション欲求がこの地において低い。言葉はじめ、文化も何も深く掘り下げようという気がない。
しかし満足とはいえない状況を甘受して欝々とするのはバカのやることです。一つ一つ変えられることから環境を自分の望むように作っていくというのが正しい在り方、オレにとってのってことだが。
石ベッド問題然り。不満は他人に解決してもらうことを期待してもムダ。自ら解決すべく対策を講じればよりよい日々がやってくる。
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今後の行動指針としては
①ヨガスクール
②土日の食事は必ず新しい店
③日曜の散策は毎週新ルート
てとこか。あとはなんとかHT関係をどうにかしたい。
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やっぱ来た [日記]

なんだかんだ放っといたら前回のエントリーから1ヶ月経っちまいました。既にラオ上陸1週間過ぎてます。
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しかしアジアはメヒコより全然近い。地理的にも心理的にも。時差も2時間だから日本と連絡も取りやすいしね。

週末街に出てみた。タイの田舎みたいと聞いていたけどまぁそんな感じ。
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建物は興味深し。伝統様式にコロニアル様式やその折衷。
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20世紀前半様式に単なるボロビル。
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廃物件もてんこ盛り。散歩は楽しそう。
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問題は昼間クソ暑いってことだな。

小さな街の繁華街にはそれなりにレストランやショップもあり、多少の観光客は訪れるよう。日本からよりむしろ欧米の客のほうが目立つ。
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ローカルレストランまだ1軒しか試してないけどラオ飯ちょっと化調キッツい。食い終わってもずっと口の中がもにょもにょしてキモチワリイ。
朝昼晩米食で炭水化物激増。日本に居た時から増量してたから今ちょっとパンパン。夜のコメやめて運動量増やさねば。

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何はともあれまだ1週間。これからの発見に期待を寄せつつ、貪欲たんで励むよ。
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やっぱ行くのか? [日記]

ひと月もしないうちに次の飛ばされ話、正直急すぎる。ただ、どうせ仕事はしなきゃならないんだし、海外の案件はそもそもやりたい事だし、空港ってのは魅力的。できればHAは繋いでおきたい。多分1〜2年のうちに支店勤務でたまに出張っつー望んでる形に戻れそうだし。
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この1週間が山場か。
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端境 [日記]

帰ってきてから1週間ちょい、特に忙しくなく過ごしてる。
ちょっと風邪を引いてしまった。悪くもならないけど鼻水と痰が中々治らない。
やらなきゃいけない事務的な事を少しづつ小出しにやっている。
一度に済ませてしまうと完全にヒマになってしまうので。
時間が余っているからといって読書や学習のモードにはまだならない。
家の事はマメにやりたい感じか。

この先の人生どうなっていくのかな。
流れを止める事はできないし、遡る事はもっとできない。
不安は全然ないんだけど今はまだ近過去にちょっと浸っていたい気持ち。
早く洋と拓に会って話したい。
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次を踏み出すきっかけは何だろう。元に戻るより別のカタチを目指したいな。
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Road Movie vol.2 [旅]

レアル・デ・カトルセはプエブロマヒコ、魔法の村。でもこの小さな村の一番の特殊性はペヨーテ。先住民族のウィチョル族が宗教的儀式で用いたサボテンが村の麓に自生していてるのだ。来てみて実感したけどここの客層っていわゆる観光客と全然違うもの。放浪を身にまとった若者とか60年代からずっと現役の先輩とか。

2日目は早朝から昨日の馬子さんガイドとぺ狩りに出た。
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ひっそりと静かな日曜の村を後に、馬の背に揺られて自生地を目指す。
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急な石畳の坂をひたすら下る。深い谷筋に沿って点在する廃坑跡。半ば崩れた石や煉瓦の建物は中世の古城みたいだ。
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登り始めた陽が山の端を赤く染めていた。
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2時間掛けて完全に山を降りると、まばらに灌木が茂る石ころだらけの荒れ野が広がっている。
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この先に狩場があるらしい。
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山肌を舐めるように流れる霧、低い陽の光。
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ぺは置いといてこのランドスケープそのものが何だか心に響くものがあるな。

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ブツはこんな。効き出すのに2時間、効果は4時間くらいとのこと。

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帰り道の途中からキマリだした。光がクリアに見えてくる気がするのは陽が高くなったせいかもしれない。
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蹄が石畳を叩く硬い音が頭の中に響く。一定のリズムでカツン、カツン…歩を早めると力強く…他にあまり音がない環境なのでストレートに。

特に内証的にはならない。むしろ意識は外に向いて目も耳も敏感だ。村につく頃にピークを迎えた。
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馬を降りると、疲労感はないのにとりあえず横になりたくてしょうがない。すぐ近くの宿に戻りベッドに倒れこむ。目を閉じると物の輪郭の残像が青白く光を放つラインに見えた。「あぁ、これがそうなのかなぁ」とぼんやり思う。気分は悪くない。

時間の感覚は間延びして例えば5分が30分位に感じられるというか。イエルバと似た感じ。この現象は単位時間当たりの脳の情報処理量がものすごく上がってるからなんじゃないか、と捉えてるけど。

少し休んでから外を歩いてみた。
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音は耳を通して「聞こえる」というより脳に直接「書き込まれる」感じ。見るものも同じように「焼き付けられる」。気持ちは端的に言えばラブ・アンド・ピース(笑)。
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体のコントロールや判断能力は変わらないけど、意識して何かをやってないと心が飛んでっちゃいそうな、「あ、今どっか行っちゃってたヤバいヤバい」みたいな。

感情は穏やかに凪いでいるけれど官能性は高まっている。音も景色も起こっている事柄も全てが、瞬間瞬間の密度が。
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この村に引き寄せられる人たちが何に導かれて来るのか、すごい浅いレベルで分かったような気がした。「あと20年若ければ…」って思った。

まぁそんなこんなで面白かったんだがやっぱり帰らなきゃならないし、昼の2時には村を出る。オレは運転ムリ、M頼み。再びトンネルを抜け元の世界へと還っていく。この「通り抜け」感はすごくよくできてるな。

長い長い帰り道、 ほとんどずっといい感じが続いてた。
色んな話をした。それぞれのこと、感じてること、音楽のこと、仕事のこと、下らないこと、まぁ色んなこと。話ができるってのはいいことだ。
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日本を遠く離れ地球の裏側にいること、そしてもうすぐここを去るということ、窓の外を流れる風景、カーラジオからのラテンミュージック、眩しい光、乾いた風の熱さ。全ての要素があんまりハマり過ぎで、冷静で客観的な部分はキープしてるのに「マジで映画の中に居るみたいだぜ!」って馬鹿げた想いも止まらない。


オレのメヒコ映画のラストシーンは底抜けハッピーで、泣きの要素は全然なかった。
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狭い車の中で気持ちはずっと外に開かれて世界と共鳴していた。同じしるしを刻んだ心の手と手は繋がっていたな。
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Road Movie vol.1 [旅]

帰国直前の週末、以前Sから話を聞いて以来行きたかったReal de Catorceに行くことにした。ここがまた遠い。前回のヒリトラで長時間ドライブ懲りてたんけど、Mが行くかもと言っていたので促すようにして便乗。メヒコで最後の旅になる。

朝6時、まだ暗いうちに街を出た。レオンへの45号線をシラオで右に折れてサン・ルイス・ポトシに向かう。高架を降りるといきなり難所。工事中で路面状態最悪。そもそもメヒコの道は整備されてると言い難いところを雨季で道路が冠水、てか川。浸水して動かなくなったらシャレになんねーけどなんとか渡りきる。その先もしばらく工事区間を経て峠に入った頃ようやく夜が明けた。

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さして険しくもない山をを抜けると延々と平地。地平線に向かってうんざりするほど真っ直ぐ走る道。そのまた遥かかなたに山を望む風景ってホント「外・国!」今更だけど。

ちょうど全行程の半分くらい来たところで、おそらく事故渋滞でピクリとも進まなくなってしまった。Googleで見ると恐ろしいことに70キロとか続いてる。しかもその先にも大渋滞の表示。少し戻れば迂回してカトルセまで行けるみたいなので引き返すことにした。

迂回[名](スル)回り道をすること。遠回りをすること。
まさにその通り。地図上の道が実際通ってみるとすっげ細い農道だったり、未舗装の砂利道だったり。スピードは出せないし距離は本来のルートより長い。GPSでは近くまで来てるんだがなかなか手ごわい。
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でもね、時間さえかければ最終的にはたどり着くんです。
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カトルセに向かう最後の標識を折れるとあとは一本道。延々続く上り勾配の最終地点の展望台でちょっと車を駐めてみる。
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なんだろう…これより迫力ある風景はザラにあると思うけどなんか凄い。ゆるく弧を描く山並みとそれに囲まれが盆地。荒々しいというほどのことは無いけど簡単には人を寄せ付けない。孤立を強いられる感じ。

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村の入り口はトンネル。対面通行不可能なので入りと出を順番待ち。
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掘りっぱなしの隧道は結構長い。この暗闇があちらとこちらの世界を隔ててる感じ。国境の長いトンネルを抜けるとそこはレアル・ド・カトルセだった…て。到着はほとんど4時。10時間掛かりました。お疲れM。

車を置いてまずは宿探し。ここもすごい僻地の割にやっぱ大した人出。メキシコ人てかなりのお出かけ好きだと思う。
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メインストリート沿いにある宿を片っ端から当たるも空き部屋無し。
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割とどん詰まりまで行ったら雑貨屋の2階に貸し間を見つけた。

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味も素っ気も無い安宿のどっしよもねえ部屋。しかしこれもまた一興。

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荷物下ろして腹ごしらえ。朝から何も食って無いしビールんめー。

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落ち着いたらちょっと観光など。この村じゃ馬での観光がデフォ。馬子ガイドさんにぺが食いたい旨を伝えるも、その場所は遠くて往復4.5時間かかるので今日は無理と断られる。代わりに山の上の銀山を勧められて行ってみた。

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Pueblo Fantasma(ゴーストタウン)と呼ばれる廃坑跡。あそこだと指差された山の上、あんなところまで?てくらいある。
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40分くらい登ったかな。前方に見えてきたのは中々いい感じの廃墟。
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この雰囲気は捨てがたい。
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雲間から夕刻の光が筋をなして、よい「神様タイプ」。

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荒涼とした山肌を吹き上がる風は少し肌寒いけど、それがまたハマってる。
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周りに他の観光客とか居る割には世界観に浸れる感じがあったな。夕方到着は案外正解だったかも。

下りは谷に広がる小さな村を一望。
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いいよココ。うん、カッコイイ。

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ちょうど陽が沈むのに合わせるように村に着いた。この日偶然やっていた野外JAZZ FESのライブが頃合いよく始まる。
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会場は宿の目の前、なおかつ無料。ビール片手に音楽に身を任せていると長旅の疲れが(運転は全くしてないけど)自然に解けていく。
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リラックスできるのは音とアルコールのせいばかりではなくて、この村に漂う空気感によるところも大きい。他の場所とは何かが違う。やっぱりある意味ヒッピー文化の聖地なんだな…と思う。
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カトルセは半ば諦めてたけど、来てよかった。
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おセンチメートル [日記]

第二次メヒコ生活も残すところ10日ほど。振り返ってみれば…それほど大したことの無い日々でした。
色々旅行はしたと思ってたけど改めて検証すると限られた場所しか行ってないもんだな。まだまだ行ってみたいところあったんだけどね。
いざ離れるとなるとちょっと名残惜しい気持ちとか出てくるんだないつも。慣れ親しんで皮膚感覚の一部みたいになっているものから無理やり脱皮を促されると言うか。ま、その選択は自分でしてるんだけどね。
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でも決めた事だから前向きに。オレには未来しか無いのだ。過去は過去で忘れはしないけど。
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Pueblo Mágico [旅]

さてヒリトラ。イラプアトから386km。往路は道を間違えたので401kmも走ってしまったがいずれにせよ遠い。
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どのくらい遠いかと言えば北新宿から利賀村(中央道・長野道経由北アルプス越え364km)より遠いのだ。びつくり。予め知ってたらくじけたかもってくらい遠い。
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Google予測の6時間前後てのは結構当たってた。高速でいくらとばして時間稼いでも全行程のほぼ半分が山。峠に入ってからくねくね道を50km/h位で延々3時間以上、なんかの罰ゲームじゃね?て言いたくなるぐらい。
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ようやく着いた村は想像以上に小さい。
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こんな小っせえ村に宿が20軒以上あって、それが連日埋まってるのだからまったくJames様々だ。
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中でも何度もメールして全然空きが無かったPosada El CastilloはJamesゆかりの家らしい(復習)。
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それを知るとやっぱり泊まってみたかったな。

村のセントロにはこじんまりした教会と広場。
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周りにはカフェもレストランもコンビニだってある。
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この規模の集落にしては立派なもん。
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今回の宿は広場から徒歩2分と好立地。シャワー浴びたらまずはビール!!!
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広場のすぐ横の店。
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これが捨てたもんじゃないイキフンなんだ。
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この手の田舎風インテリアはメヒコの大得意分野、お家芸て感じ。
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queso flameado(溶かしチーズ)をつまみにINDIOを2本。
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超長時間ドライブ+エデン探訪の疲れを心地よくリリース。
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車を降りて酒が飲めるしあわせぷっはー。

夕暮れ時の村をひと回り。
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本当に小さい。夕飯処をチェックしつつぷらぷら歩いて一旦宿に戻る。
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蚊が結構多いんでGパン長袖に着替えて今度は夕飯に。宿が近いとこういことがめんどくさくなくていいな。さっきの店と同じ通りのレストランへ。
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赤のグラスと生ハムのブルスケッタとカプレーゼ。ホントは郷土色豊かなもんでも食えばいいんだけど、飯メインの旅じゃないんで今回はこだわり無し。
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ひとしきりくつろぎ、昼間のエデンを反芻。
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旅先のこういう時間はいいな。

食事のあとは夜散歩。
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弱ーい雨が路面を濡らして石畳が柔らかく光る。
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広場を離れると人通りもまばら。
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静かな村だ。
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そうこうしてるとすぐ10時過ぎ。疲れたし明日もあるしで11時には就寝。
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広場では週末のど自慢大会やってたよ。

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翌朝は7時起床。走りに出るか?と考えたけど、急な坂ばっかなのでやめた。
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エデン開園9時までは市場を冷やかしつつ、朝飯とも言えない程度の買い食い。
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この地獄の大鍋でぐらぐら煮た豚肉を、ホンの味見程度売ってもらいました。
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tripaというようだけど、まぁモツを含む色んな部分のごった煮だな。あとタマレ。

村は尾根にあって、エデンは谷一つ挟んだ向かいの山の中ほど。
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20~30分程度なので散歩がてら歩く。谷へ下りる道はすごい急勾配。この坂を歩いて上ってくる地元の人が結構いて、山里暮らしも楽じゃないね。

帰りは別のもう少し緩い坂を、こいつらをお供に歩きました。
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はなぐま?も見れたしいがっだ。
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こんな感じの鄙びた村々がPueblos Mágicos
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日帰りとか1泊でふらっと訪ねるのにはいい感じのところだけど、エデンとセットじゃなきゃ片道6時間は絶対来ないな。
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緑のエデン 其ノ弐 [旅]

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日曜も朝から夢の庭を訪ねる。早朝とは言えない9時開園なので門の前には20人ほどの行列。この程度なら中で込み合うことも無いだろう。
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朝の太陽は少し低い位置から射して濃い影を作る。物の輪郭がくっきりして、正面の門は要塞のように背後の森から浮かび上がって見えた。別名Castillo Surrealista (シュルレアリスト城)も納得。

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できれば人少なめな状態で思う存分浸りたい。気持ち足早に先に進む。昨日も感じたけどこの場所の空気は水分量がすごい。
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潤いなんてものでなく、ほとんど「ずっしり」というぐらいの湿り気を含んでいる。
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土も植物も大量の水を蓄えているはず。
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目を向ける先々にちりばめられた意味ありげな物たち。
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脈絡無さそうに見えてきっと全体を貫く物語での役割があるんだろう。
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幻の園に咲く花々。
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窪地に横たわるのは目と鼻。シュルレアリストは目がお気に入り。

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ひときわ主の執着を感じさせるものは階段。
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昇っては降りる、繰り返される永久運動。
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空へと伸びるどこにも到達しない螺旋。
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ただ緑に対峙する場所

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蝶がゆっくり翅をひろげては閉じて、飛びたつための準備をしていた。ここは蝶の種類が多い。軽やかに空を舞う様子は精霊の化身のようで、目に見えないものを可視化してくれる存在のように思うことがある。
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普段スピリチュアルなものと無縁だし本当の意味では信じてはいない。それでも深い緑や水を帯びた空気に包まれていると、土地の気や精霊の存在を信じたい気持ちも。
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ま、虫ですが。

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水音をたどって谷へ下り川を遡ると滝があった。
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Edward Jamesがこの地を選んだ理由はこれなんじゃないかと思う。幻の楽園を探してこの滝に出会ったら、ここがその場所だと確信しただろう。
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そして始まりの水を称える神殿を築いた。
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旅の前はなるべく最低限の情報しか入れないようにしている。あまり前知識を得ると現場ではその確認にばかり意識がいってしまいそうなので。だから復習はかかせない。見逃しを発見して後悔することもあるけど。
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Edward Jamesは1984年まで生きていたらしい。庭の建設は1949年からと思いのほか最近の話で、亡くなるまで続けていたようだ。
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敷地面積32ha、総工費 $5million。規模も金額も桁違いだが、世界各地の珍物件製作者と基本は同じ「逝っちゃった」スピリット。
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1人のおっさんが地上にエデンの園を作ろうと思い立ち、半生を費やして挑んだ夢の具現とその残滓。
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かっけえなぁ…
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緑のエデン 其ノ壹 [旅]

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その場所の写真を初めて見たのは2年くらい前。Las Pozas。密林に溺れているような、この場所はいったい何なのか?歴史的建造物の廃墟?にしては様式が定まらない独自色の強い造形。
イギリス人のシュルレアリストEdward Jamesが造った庭園跡で、Pueblo MágicoのXilitraという村に有ると知る。

いつか訪ねようと思いつつ、かなり辺鄙な場所なので機会を見計らってた。帰国が迫り一念発起。バスでも行けるがこの際自前で運転して行くことに。朝9時半に出発して午後4時ヒリトラ村到着。遠い…すごい僻地。

[ Las Pozas ⇒ ] 心もとない案内板にしたがって山道を進めば石ころだらけの道には路駐の車列。宿がなかなか取れないので予想はしてたけど、そこそこ人が来る場所みたい。San Juan Parangaricutiroもそうだったけどメヒコで僻地ってのはあまりお出かけの障害にならないらしい。

運よく待つ事無く駐車場を確保。露店が建ち並ぶ小道を下ると立ちふさがるような緑に忽然と現れる楼閣。
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のっけからの異界で足もとには日常をまとった普通の人々。入場はICチップ内臓ブレスレットで想像以上のインテリジェント管理。隣にあるパラレルワールド、現世と地続きのファンタジア。

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門を潜ると水気を含んだ空気が重たく肌に絡みつく。流れの早い川で水にあそぶ子供たち大人たち。
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はるか昔からそこに在るかのような佇まい。
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庭園へのゆるやかな坂の傍には石の蛇が首をもたげ、コンクリートの花が咲く。
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木々の隙間を縫う細い橋は彼岸と此岸のの分岐点。
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次々現れる特異な意匠。庭の主をここまで突き動かしたものは何だったんだろう。
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それぞれの形は深い緑を切り取る額縁、架空の神話の舞台装置。
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いつかどこかに存在していたかもしれない文明の遺跡。主のいない王国は苔の下で静かに過去の夢を見ているけれど、いずれすべて緑に飲み込まれ消えていく…想起されるはかなく美しい物語。
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実際は普通に観光地だし週末ともなれば人も多い。とはいえ山奥の小さな村という立地と庭そのものの際立った存在感、更には濃密な湿り気を帯びた空気がフィルターになって目の前の風景を少し違ったものに見せてくれるというか。
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6時間半かけてでも来たかいはあり。
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